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地域紹介
マイクロチップって何?

フィラリアという心臓に寄生する15〜30cmくらいの寄生虫が、蚊によって媒介される事で
犬から犬へと感染を起こし、心・血管系に寄生する事により心臓だけでなく肺や肝臓、腎臓にも
悪影響が出てしまう恐ろしい病気で、発見が遅れると死に至る確率が高くなります。

ただ、きちんと予防すれば100%予防できる病気でもあります。

○フィラリア症ってなに?

○どうやって感染するの?

感染犬の心臓に雄雌フィラリアがいると、顕微鏡みえる位のミクロフィラリア(幼虫)を産みます。

1) 蚊が吸血する時に、このミクロフィラリアを一緒に吸引します
2) 蚊の体内(マルピーギ管)で、ミクロフィラリアが感染できる状態(感染幼虫)に成長します
3) 再び蚊が同じ犬や他の犬の血を吸血する時に、感染幼虫が体内に侵入します
4) 感染幼虫は犬の体内を移動しながら成長し、心臓や肺動脈で成虫になります

○感染したらどんな症状が出るの?

○フィラリアに感染したら治療はできないの?

○予防はどうすればいいの?

心臓・血管系に寄生するので血液の循環が悪くなり、様々な症状が出ます。

・ 感染初期では症状はあまり出ませんが、心臓に負担がかかるとと咳をするようになったり、
  運動を嫌がったり(運動不耐性)する事があります。

・ さらに病状が進むと循環不全が進行し、慢性疾患としての肝不全や腎不全などの症状や
  急性大静脈症候群時には尿が真っ赤になったり、腹水が溜まりお腹が膨らむ事もあります。

治療法はありますが、それぞれ危険が伴います。

・ 心臓や肺動脈に寄生したフィラリアを薬で駆除する方法があります
  駆除されて死んだフィラリアは心臓から血管から流れていき、肺の血管を詰まらせ、肺動脈
  血栓塞栓症(エコノミー症候群と同じ)となります。血栓が大きければ命に関わります。

・ 手術(開胸)により、直接寄生部位よりフィラリア虫体を取り除く方法があります
  大変体に負担のかかる手術となります。

・ フィラリアの寿命は5〜7年と言われています。新規の寄生を防ぐ目的と合わせて、予防薬を
  通年投与する事により、寄生しているフィラリアにダメージを与え、寿命を短くします。
  フィラリアが死ぬのも少しずつなので、その時の血栓塞栓症も小さくてすみます。
  ただ、その投与している間にも病状は進行するので、体が持ち堪えられない場合や、急性症
  (大静脈症候群=vena cava syndrome)が起こってしまう場合があります。

フィラリア症は蚊の吸血によって感染しますので、蚊のいる期間予防すれば良いのです。

蚊の吸血により体内に侵入したミクロフィラリアは予防薬を投与する事により駆虫する事が
可能ですが、この場合体内に侵入した時より少し時間を置いたほうが効果的に効きます。

なので予防時期としては、蚊が発生してから1ヵ月後より蚊がいなくなってから1ヵ月後までの
間に投与する事により、きちんと予防する事が出来ます。

○予防はいつから始めればいいの?

予防の時期は地域により異なります。例えば寒い地域に行けば短くなりますし、暖かい地域に
行けば長くなり、沖縄では年中予防しなければいけない年もあります。

ここ浜松の中でも地域により、蚊の発生する時期に違いがありますが、全ての地域を個別に
設定する事は難しいので、相対的な予防期間(少し余裕を持って長め)に設定してあります。
当院での推奨予防期間は4月末〜11月末もしくは5月初め〜12月初めの投与になります。

:フィラリア症の予防を始めるにあたり、前年度の予防が出来ていたかの確認検査が必要です
時期になりましたら来院し、フィラリア検査や体重測定を行った上で処方させて頂きます。

○予防薬に副作用はあるの?

もちろんフィラリア症予防のお薬にも、副作用が出てしまう時はあります。

元々この薬のグループは、抗生物質の部類に入るタイプになりますので、それに準じた注意は
必要になると思います。ただ半減期(体内よりの排泄時間)は長くないので、特に注意すべき
時間帯は投与の当日になります。

その他に重要な事は、犬種による特性や感染犬への投与は重大な副作用を引き起こす事が
ありますので、慎重に投薬すべきだと思います。

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